大学生の僕が文学部を選んで良かったと思うこととは?

今、「文系学部不要論」といった文系学部や文学部が大学に必要ないのではないか?というような議論が行われています。

経済学、経営学、工学といった実学と呼ばれる学問は確かに社会に出てから、すぐに学んだことを生かすことができ、より現実的で実用的な学問であるかもしれません。

それに比べて、文学部の学問は文学や芸術や哲学など、社会とどのように関係しているかわからないことを学ぶことがほとんどです。

こうしてみると、ITやテクノロジー中心の社会へ移行している現代に、文学部として学ぶ意味は果たしてあるのだろうか?と不安に感じるかもしれません。

僕自身、文学部に所属しています。僕は成績が悪くて入りたい学部に入れなかったわけではなく、どの学部でも入れる(医学部は除く笑)という中で、文学部を選択して入学しました。しかし、文学を読むことが好きだったわけでも作家になりたかったわけでもありませんでした。

そのため、他学部の友人からはよく、「なんで文学部に入ったの?」「(学力や成績を見ると)文学部にいるのが不思議だよな」というようなことをなんども言われます。

こうみると、社会にいる大人たちだけではなく、現に大学に通っている学生本人たちも文学部にあまりいいイメージを持っていないということがわかります。

では、「本当に文学部はいらない学部であるのか?」という問いに戻ると、文学部生の僕は全くもってNOであると思います。文学部に所属していて他の学部に入っていたらおそらく考えることができないことに触れることができています。

今回は、文学部生の僕が文学部を選んで良かったと思うことについてまとめていきます。

いろんな人を理解できるようになった

法学部や経済学部などと違い、文学部は専門性という意味ではあまり高くなく、大学での学びがそのままダイレクトに職業に結びつくことが少ない学部だと思います。

例えば、法学部を卒業した人の進路は外交官になったり、弁護士になったりとつながりのある職業に就くことが多いと思います。反対に、文学部では文学部を卒業したからといってこれといった職業はなく、学生それぞれで異なります。

大学に入学してくる人も、文学部以外の学部では、将来のことをある程度意識して学部選択をしている人が多いのに比べて、文学部はとりあえずやりたいことがないけど大学にはいっておきたいから文学部を選んだという人や、将来についてのイメージがあまりないという学生が多くいます。

そのため、文学部に身を置いてみて、バンド活動に思いきり没頭している人だったり、サークルでの飲み会ばっかり参加している人、はたまた作家になるために文章を書いている人や自分でビジネスをしている人などたくさんの人を間近で見ることができました。

人間の性質上、周りに似たような考えやビジョンを持った人が集まりがちですが、文学部では本当に色々な考えを持っている人間がいるので、それに肌で触れることができたり話をすることができたりしたのは貴重な経験だと思いました。学生というフラットな関係を築くできる世代だからこそ、損得の感情だけじゃなく、自分以外の周りの人を理解しようという気持ちで接することができるので、大人になるまでよかったと感じています。

自分という存在を受け入れられるようになった

僕は文学部に所属するまで、かなり真面目なタイプで将来の目標やイメージし、逆算して、今やるべきことを考えていくタイプの人間でした。将来や自分の社会人生活は大丈夫なのだろうか?と否定的に考えてしまうこともよくありました。

そのため、何かに取り組んでいる時間や期間はいいのですが、やることorやらないといけないことが目の前にないと、そわそわしてしまい、何かしていないと自分はダメなんだと常に意識しながら生きてきました。

また、仮にきついことや意味がないと感じることでも大人や周りから言われたことであれば、将来のために必要なことなんだと言い聞かせて、自分の感情を抑えて取り組んでいました。

しかし、様々な形の夢やビジョンを持った人がやそもそも将来のことなんて考えずにとりあえず大学に入ろうという意識で大学にいる人との文学部での出会いを通して、色々な生き方があっていいんだと思うことができました。

その結果、自分の生き方をできるようになり気持ちも前向きに変化していきました。

自分で考える能力が身についた

文学部での学びは基本的に答えがありません。定期試験も他学部と違い、ペーパーテストではなく、ある命題に対する自分の考えをレポートで答えるという形式が一般的です。

特に決まった範囲があるわけでも、覚えるべき方程式があるわけでもないため、自分自身でその命題(問題)に対する自分なりの答えを探し考えなければいけません。

そのため、普段から小さなことに関心を持ち、自分だったらどう考えるかという意識を常に持つようになりました。

僕は大学1年の冬にビジネスコンテストなどに参加した経験があります。初めはビジネスの専門的な知識を持っていない自分が、経済学部や経営学部の人の方たちの足手まといにならないかと緊張していたのですが、意外にも文学部の自分が一番意見を言うことができ、グループのアイデアとして採用されました。

これは、普段からインプット(知識を吸収)するだけでなく、自分なりの考えや意見を考えていた結果だと思います。

まとめ

結局、社会というのは人間が集まって形成されているということを文学部での学びを通して実感しました。

よく文学部の学びは実用的ではないという話をよく耳にしますが、人間的な面を向上させることができるのが文学部であるのではないかと思います。

スキルや専門性はその時々で学ぶことができるかもしれませんが、自分の内面や人間性を磨くことは大人になってからでは難しいと思います。

自分の頭で物事を考える癖がつくのも文学部ならではの良さかと思います。